ほい.今回は結構色合いの異なる記事ですね.
最近研究が機械学習によってきたので計算機に仕事を投げたあと微妙な時間がある時が多く,時間の使い方をうまくしないといけないと思ってます.
さて今回紹介するのはMark Roberという方が動画の中でとても大事なことを言っていたのでそれを心に止めておくのためにここに書いておきます.
さて最初に見てもらった方が早いと思うのでリンクを貼っておきます.
この動画の主はMark Roberという方で元NASAのエンジニアだそうです.
みなさん動画ちゃんと見ました?
めちゃくちゃ面白いし,勉強になるので見てください.むしろ僕のブログよりも動画ちゃんと見てください.いや本当に.まじで.冗談抜きで.
見ました?本当にみました??
一応もう一回貼っときますね
さてみなさん動画を見てくれたようなので,本題に入ります.
動画の中でつくろうとした水切りマシーンのアイデアも音楽も喋りも,子供達と一緒にブレインストーミングをしながら行なっているのも本当に素敵で僕もこうなりたいと思えるような動画なんですけど,僕が言いたいのはそこじゃないんです.
僕が大事だと思ったのは前半で出てくるEngineering Design Processの部分です.
エンジニアが普段隠している,物を作る過程をシンプルに説明しています.(実際は隠しているわけじゃなくて見えてないだけなんでしょうけど)
そして,この方法は大きなプロジェクトであっても,人生であっても使える,使ってきたと彼は説明しています.
実際に,彼のEngineering Design Processを見てみましょう.
1. Reserch (調査)
2. Build a prototype (プロトタイプの作成)
3. Sensitivity analysis(what matters?)(入念な解析,何が問題なのか?)
4. Final build(最終制作)
この四つで構成されています.
ひとつづつ見ていきましょう
- 1.Reserch (調査)
彼は実際に水切りマシーンを作るにあたって,実際に公開されている書籍や,論文を読んだり,それに関する動画を視聴しています.そして,実際に彼が見つけた専門家に連絡を取り電話やビデオチャットを行なって情報を収集しています.
- 2. Build a prototype (プロトタイプの作成)
目立たないですがこれが一番大事な気がします.彼は動画の中で,いいプロトタイプの二つの要素をあげていました.
- 安価であること
- 改造が用意であること
凝らなくてもいいのでとりあえず動くものを作ってどんどんブラッシュアップしていくということですね.これは次の分析にも通じますが,やってみないとわからないこと,使ってみないとわからないことはたくさんあります.それを発見するために,安価で改造しやすいプロトタイプという物を作ることはとても大きな意味を持つと思います.いきなり大きなものを作る必要はないのです.まずちいさなプロトタイプを作って市場調査や必要なものを考えるべきだということです.
これですね
- 3.Sensitivity analysis(what matters?)(入念な解析,何が問題なのか?)
ここからは結構根気のいる作業だと思います.けどここが制作物のクオリティを決めると思います.今回の水切りマシーンにおいては
- 石の水に対する角度
- 石の水に対して侵入する角度
- 回転量の多さ
- 投げる石の要素(重さ,厚さ,素材)
を試し,何がいいかを決定するのがこの部分に当たります.もちろんここでプロトタイプを変更した方がいいとなればそうすべきでしょう.この動画の中ではすでに水切りマシーンは入射角,侵入角を変更できるようになっています.また,石も粘土から作成することにより,変更することができています.
これらによりこの石の水に対する角度,侵入角,回転量,投げる石の要素を分析,決定しています.
- 4. Final build(最終制作)
一番目立つけど実は一番大事じゃない部分な気がします.確かに95%を100%にするのは大事ですが,それは作成物に対してそこまで寄与しません.そして,95%を100%にするのはかなりの労力を要します.それよりも最速でプロトタイプを作成して,問題点を洗い出す方が大事だと思っています.
この動画では最後にかなりの水切りを成功させて,終わっています.これは大きな成功ですが,その後ろには多くの試行錯誤や調査があり,それらがあるからこその成功だと感じました.
実は以前日立で働いていたときに上司の方に,まず雑でもいいのでコードを書いてみて,それが自分の中で処理できなくなったらリファクタリングする方が向いていると言われたときに感じていたことが,言語化されていた感じですね.
もちろんこれは命名規則とかを適当にしろってことではなく,考えますが,最終形態を最初から考える必要はないということです.まあこれは物が大規模だと問題になるので難しいんですけどね.
でもとりあえず,エンジニアとしていきていく上でこのEngineer Design Processは大事にしていきたいし,常に考えて行こうと思ったのでここに書いておきます.
ほなまた.