電電です.
今回は世界一周した頃の出来事を書き残すシリーズです.
※この体験記は2016/10~11に筆者が行った時の体験記です.現在は状況が異なっている可能性があります.
今回の国は5カ国目ネパールです.自分が一番好きな国のひとつなのです.
ですが,ヒマラヤの山々の写真がいっぱい入ったケータイをインドで盗まれてしまったので写真少なめでお送りします(泣き)
ネパール到着後
まずネパールの首都カトマンズについて情報収集してました.
カトマンズは首都なんですが標高が1400mと高く,また盆地なせいで車の排気ガスが溜まっていて空気が結構よどんでました.
ネパールの首都カトマンズについてしばらくは,ルート探索や,同伴者探し,マウンテンギアの買い物を楽しんでました.
- ネパールの首都
- 観光客=登山客なので登山グッズ店が死ぬほど多い(4,50店舗はあるんじゃない?)
- 標高1400m
ルートについて
カトマンズでは日本人宿に泊まっていました.そこでいろんな人の登山ルートを聞いていたんですが,一人の日本人の方が面白そうなルートで登ると行っていて,一緒にいくことになりました.この方を今後Mさんと呼びます.
Mさんちなみにベトナムを自転車で縦断するなど行動力ましましのすごい方です.
登山するにはいくつか王道ルートがあるんですが,一番有名なのが以下のような飛行機で途中まで飛ぶルートです.
途中高山病を防ぐために休憩を挟みつつ往復で10日ほどかけます.
途中の街ではそれぞれロッジがありそこで寝泊りしてちょっとずつ登っていきます.
あまり急な山道はあまりなく,1日で500mくらいしか高度をあげないので比較的楽なルートです.(とはいえ高山病になれば命に関わるので症状が出たら慎重になるべきですが...)
で僕とMさんが決行したルートがこちらになります.
今見るとやばいルート歩いてますね.うん.
このルートは飛行機でルクラまで移動する代わりに,バスでジリ村までいって,そこから5日間歩き,王道ルートに合流するというものです.せっかくネパールまできたんだし,普通行かないところも歩きたいなと思っていきました.(地球の歩き方にも初心者向けって書いてたし...)
なお3日目くらいで地獄をみました.(初心者向けとは...500mのほぼ垂直上りルートは初心者向けじゃないと信じたい)
このルートを歩いているの僕とMさんだけかと思いきや同じルートを歩いている人が3組いました.
(ヨーロッパ系のカップル,ロシア人,日本人とネパール人のガイドさん)
みんなだいたい同じ町や宿に泊まるので少しづつ知った顔になっていきました.最終的には日本人3人とガイドの四人組でうごいてました.
序盤 ジリ-> ~~地獄~~ ->ルクラまで(7日間)
序盤
カトマンズ出発の朝一のバスに乗りました.
バス乗ってたら,すっごい田園風景とか,崖ギリギリを走ったりとかしてつきました.
途中から乗車率がやばくなって,気づいたら膝の上に知らない人の子供が座っていたり,肩におじさんの体重を感じたりしながら乗ってました.
14時間ぐらいバスに揺られて,夜の19:00ぐらいにジリの町に着きました.
次の朝から登ってたんですが,序盤の7日間が一番体力的にキツかったです.
まず,荷物が重い.いらない服などは減らしたとはいえ,非常食や,防寒着などなどを入れたカバンが20kg弱ありました.あと,1日平均15kmくらい歩くんですが,登る時は半日中ずっと登ってたり,くだったりしてしんどかったです.世界一周していてこの時が一番体力的にしんどかったです.山にはとても成長させてもらいました.
宿は各村にある山小屋に泊まります.宿泊代は激安で200円とかです.宿代よりも食事代で元をとるシステムのようでご飯が少しお高いです.とは言っても7,800円くらいです.あとの出費は水やお湯代に消えます.ここら辺は自然保護区なので周囲の木を切って薪にしてはいけないらしく,薪を運んできたり,太陽光でお湯を沸かします.
バックパック.紐や,コップ,地図などなどが入っている
結構序盤の道筋は地震の影響か崩れたりしてました.
序盤の景色
崖!山!って感じでしたね.ジリからルクラまでは現地の人ばっかだったので道もわかりにくくなっていて結構GPSに頼っていました.
三日目くらいからストックが欲しくなって,すれ違った下山中のひとからもらいました.
Mさんと僕で2本を分け合ったので,もう一本は拾った棒です.(マジで助かりました.thx!!)
三日目が一番しんどかった記憶があります.ここら辺からいらないものを少しづつ譲ったりしていました.
(Mさんもページちぎって登山以外のページの地球の歩き方をおいてました)
この時に編み出した歩き方とかペース配分とかは旅してる時にお世話になりました.
個人的な歩き方のコツとしては,
- できるだけ小さい歩幅で歩く
- 重心を意識する
- 登る時に足じゃなくて背筋を意識して登る
- 休憩は時間で決めてとる(15分に一回くらい)
- 山は気温の変化が激しいので,体温調節をしやすい服装にする
とかですね
最後の方で飛行機が谷間を飛んでるのをみて叫んだのを覚えています.
中盤 ルクラ->ナムチェ->ロブチェ+寄り道(チュクンリ)
中盤
飛行場があるルクラからの道に合流するとドッと観光客が増えました.
それまでは現地の人と1日に2,3回すれ違うくらいだったのに,トレッキング姿のヨーロピアンや,山登ってそうなダンディなおじさんなどが増え始めました.ラジオ体操してる30人くらいの日本人グループとかもいたりして,一気に道が混み出しました.
ルクラから道が一気に平坦になったのに,周りがひいひい言ってるのをみて今までがおかしかったとここら辺で気づきました.
ここからは体力ではなく,高山病*1にならないようにできるだけ息をあげずにゆっくり登ることを意識していました.
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ナムチェからの景色,ここからはギリギリエベレストが見えます.
ナムチェには結構難なく来れましたが,少しMさんが高山病の症状っぽいのが出てきて,きついということだったので,高所に慣れるために少し長めにナムチェに滞在したり,ポーターの方*2を雇ったりしました.
ナムチェめちゃくちゃ景色いいところなんですが,写真残ってないので気になる人はググってみてください
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これは標高3500mのお店で食べれるチーズケーキ.めちゃくちゃおいしい,牛がいないので多分チーズは牛乳じゃなくヤギの乳でできてる.日本だと標高3000m以上って滅多に行かないところですが,ネパールでは普通に町があって,人や馬やラマがものを運んでいます.電気は太陽光でまかなっていたり,wifiカードを買えばインターネットをすることもできます.
ナムチェから先は標高が3500mを超えるので気温がどんどん下がります.明朝の一番低い時は0度を下回ったりします.宿にある布団だけだと寒くなるので,ナムチェで寝袋を借りたり,手袋をかったりして準備して挑みます.
朝起きたら地面が凍ってた.
遠くに見える
僕は少し余力があったので,1日だけ寄り道してチュクンリと呼ばれる山にいきました.
右側見切れてる部分がチュクンリ山頂
正直ここは途中で引き返すつもりだったのですが,思ったより調子よく登れたので5500mまで登頂してしまいました.(これは非常に軽率な行動なので皆さんは真似しないようにしてください.)
チュクンリからの眺め
左下に見える嶺の部分を伝って登ってきました.右側は崖,左も崖です.
頂上行ったらフランス人の家族連れがいて,畳二畳のスペースしかないところで10歳の子が逆上がりしてたので世界って広いなと感じました.
(写真なし,インドで盗まれなければ 略)
終盤 ロブチェからベースキャンプ
終盤
ここからは山岳氷河が広がり出しました.
朝とかクソ寒くて,下着二枚 + 厚着 + ジャケット + 寝袋 + 布団 + 毛布二枚とかで寝てました.
朝起きたら部屋の中なのに水筒に入れてた水が凍ってたり,トイレに行った時に流すためのバケツの水に氷が浮いてたりしました.
そのくせ標高が高く,空気が薄いので太陽がキツく,サングラスしながら登ってました.
ここら辺からは1日に4, 500mずつ高度をあげて順応させるのがセオリーのようです.
山岳氷河
ここら辺は夜と朝は寒いんですが,日が出ると暖かくなり10近くになります.その中を20kgの荷物背負って登ってるとすぐ汗をかいてしまうので,服装はできるだけ脱ぎやすいものにしてました.体質なのか登ってると下半身がすぐ暖かくなるので最終的にジーンズで登ってました.
最終目的地はエベレストの第一ベースキャンプです.このとき山に入って2週間経過してたし,序盤が本当にしんどかったのでベースキャンプついた時は嬉しかったです.自分の力でここまで登り切れたというのが大きかったです.あと自分が以外に山登り好きなんだなって気付けました.昔はそんなに好きじゃなかったのでこれは意外な発見でしたね.
エベレスト第一ベースキャンプにて
全トレッキングルート(136km)
全部合わせると200kmくらいいくと思います.
帰り
帰りは流石にルクラから飛行機で帰りました.
ちなみに, この飛行場,標高が高く空気が薄いので揚力が少なく,滑走路が傾いている事から世界で一番危険な飛行場と言われてます.
傾いた飛行場
飛行機からの眺め
歩いてきたルートが見えてテンション上がってた.
こんな感じですかね〜.今回は書く事が多くて途中息切れしてしまいました.
また暇があれば,世界一周してた頃を振り返りたいと思います.
ではまた.
電電
*1:酸素が薄い2500m以上において現れ,頭痛や吐き気,嘔吐などの症状が出る.飛行機やバスなどで低地から高地にいきなり移動すると出やすい病気.原因が異なるので頭痛薬などは効かず,症状がひどくなった場合には死ぬこともある.1番の対処法は高度を下げること. 体調などに依存するため現地人でも出ることが起きるらしい.
*2:山岳地帯で,ものを運ぶ人のことをポーターといい,500mlの水のペットボトルを山のように背中に載せてスイスイ歩いているひとがたくさんいました.4,50kgとか余裕で運ぶらしいです.標高が上がるにつれてこのポーターの人が運ぶ距離が増えるので,水やチョコレートは高くなります.標高5000m超えたらコーラとか一本400円ぐらいしてた気がします.